「クリーンかつ安全、しかも省エネで家計にも優しい!」 と、鳴り物入りでスタートしたオール電化住宅。クリーンで安全なのは間違いないのですが、最近上がり続ける電気料金に今ひとつお得感が感じられないご家庭もあるのではないでしょうか。そこで、オール電化ってどんなもの? 得ってあるの? という方のために、オール電化について調べてみました。
オール電化で気をつける2つの節約方法!
オール電化を導入しているご家庭の場合、ほとんどがエコキュートを利用しているのではないでしょうか。逆を言えば、一般家庭とオール電化の家庭の違いは、このエコキュートにあるといっても過言ではありません。ということは、まずはエコキュートの仕組みをよく理解して、正しく設定することで、今よりお得に運用することが可能になるということです。
さらに、もう一つは料金プランです。どの時間帯で電気を最も利用しているのかを分析して、合った料金プランを設定することは大事ですが、ある程度、プランに合わせた生活スタイルを導入していくことも必要になってきます。
オール電化で気をつけたいのは、ズバリ! この2点なのです。
エコキュートの仕組み
エコキュートというのは、ヒートポンプを利用した発熱方法によってお湯を沸かすシステムです。一般的には室外機と同等のヒートポンプ本体とお湯を貯めておく貯湯タンクで一つのシステムになっています。
※ヒートポンプというのは、気化熱や凝縮熱を利用して冷却・加熱を行うシステムで、古くからエアコンや冷蔵庫で採用されている技術です。
一般的には、エコキュートは電気料金の安い深夜に稼働し、お湯を沸かしタンクに貯めておき、電気料金の高い昼間に消費することで経済的に使用することが可能となっています。オール電化を導入した場合、専用に電気料金が設定されることが多いため、まずは、その内容をよく把握することが大切です。
今までの料金プランとこれから
電力会社の電気料金は、以前は普通住宅プランとオール電化住宅向けプランに分けられていました。一般住宅向けの電気料金は多岐にわたり、それぞれの生活プランに合わせた料金プランを選ぶことが可能でした。また、オール電化向け住宅の場合は、エコキュート導入が前提となっていたため電化上手という夜間割引に特化したプランを選択することが可能となっていたのです。
東京電力では、2016年4月から施行された電力の自由化によって分社化が行われ、電気料金の契約などは東京電力エナジーパートナーと言う関連会社が行うようになりました。その結果、電化上手プランを始め、多くの料金プランへの申し込みは2016年3月16日で終了してしまったのです。※すでに契約されている方は、引き続き利用が可能です。
そのため、今まで自分たちの生活スタイルに合わせた料金プランを選択していたのに対し、料金プランに合わせた生活スタイルを導入する必要性が高くなったといえるのです。
東京電力エナジーパートナーの現在の料金プラン
○プレミアムプラン
定額制 400kwまで9700円以降1kwあたり29円04銭の従量電灯制
○スタンダードプラン
S・L・Xに分かれておりスタンダードSはアンペアによって基本料金が変わっていくタイプです。
○夜トクプラン8・12
夜間の使用料が多い家庭向けです。従来のお得なナイト8・10に近い内容となっており、それぞれ午後11時〜翌日の午前7時が20円78銭、午後9時〜翌日の午前9時が22円55銭とお得になっています。
○スマートライフプラン
以前の電化上手に近い内容の料金プランです。午前1時〜午前6時の間が17円46銭と突出して安く、代わりに午前6時〜翌日の午前1時の間が25円33銭となっています。
これに従来からある従量電灯BCを加えたプランの中で、オール電化に適しているのは夜トクプランとスマートライフプランになりますが、よほどのことが無い限りスマートライフプランを選択するものと思われます。
以前の電化上手プランの場合は、夜間料金が午後11時~午前7時まで設定されており、料金も12.25円と爆安でした。そのため、夜間自動で洗濯機を回し、朝は炊飯器やホームベーカリーをタイマー設定し早起きして節約されていた方も多いと思います。
また、午後5時から午後11時までの料金も26.01円となっていたために、夕食の支度は5時を回ってからと決めていた方も多かったのではないでしょうか。反面、日中、午前10時から午後5時までの料金は高く設定されており、特にクーラーが必要な夏場(7月~9月)は38.72円と高額なため、エアコンのリモコンに手を伸ばすのを躊躇してしまうことも少なくありません。
その点、新しいスマートライフプランはシンプルな二段階料金設定で季節料金も存在しないため、夏場でも比較的安心してエアコンを使用することができます。
料金プランに合わせた生活スタイル
以前より電化上手プランを利用している方にとってみれば当たり前ですが、やはり電気料金の安い夜間にどれだけ必要な家事をこなせるかがポイントになります。
今回のスマートラフプランは午前1時~午前6時が17円46銭で、あとは若干割高に設定されています。時間帯が午前1時と完全に深夜帯なことや、集合住宅等の場合、夜間に洗濯機や掃除機を使用するのは抵抗がある方もいるかと思います。睡眠時間も大切ですから、タイマーなどを上手に使って対応することがおすすめです。
【 起床時間は6時 】
まず、使用電力の大きい電気炊飯器は夜間にタイマーを設定して炊いてしまいましょう。6時に起床して一番最初にするのは炊飯器の保温をオフにすることです。ご家族の起床時間にもよりますが、1時間程度なら温かいままです。ホームベーカリーも基本は一緒です。起床時間に合わせて焼きあがるようにセットしましょう。
【 お湯を使う時は計画的に 】
エコキュートは夜間の安い電力料金の時間帯に稼働することが目的で作られています。日中割高な時間帯に沸き上げが作動しないように注意することが大切です。
【 もっともお湯を使う入浴タイムを工夫 】
エコキュートに限らず、ガスであっても電気であっても一番多くエネルギーを消費するのはお風呂タイムです従来からある省エネ対策はオール電化でも効果があるので積極的に導入していきたいです。
○お風呂の蓋はきちんと閉める
次の人がすぐに入浴すると分かっていてもお風呂の蓋はきちんと閉めて熱を逃がさないようにしましょう。保温シートなどを併用すると冬場でもかなりの時間温かい温度をキープすることができます。
○追い焚きよりも熱いお湯を継ぎ足す
エコキュートの追い焚き機能は、ぬるくなったお湯を循環させ、タンク内の熱を利用して温めなおすので、その分タンク内の温度が下がってしまいます。そのため、追い焚き機能を使うよりも熱いお湯を継ぎ足した方が節約になります。
○家を留守にする時はこまめに沸き上げ休止
旅行などで数日家を空けるような時は、こまめに沸き上げ停止(運転停止)を設定しましょう。帰宅する日時に合わせてタイマーを合わせておけば、帰ってすぐに暑いお風呂に入ることもできます。同様に夏場と冬場では使用する湯量も違います、夏場は沸き上げの量を少なめにするのもポイントです。
○設定温度に注意しよう
設定温度は一般的に42℃程度にしておくといいでしょう。メーカーによっては節電モードを選択すると40℃になり熱いお風呂が好きな人は少し物足りなく感じるかもしれません。そんな時は熱いお湯を継ぎ足すようにしましょう。
○入浴は間をおかずに一気に
家族で相談して入浴タイムは一気に終わらせるようにしましょう。そうすることでお湯の温度の低下が最低限で済み、結果として大きな節約効果を生むことになります。
電力自由化は慎重に
欧米諸国に遅れること15年以上たって、ようやく2016年から一般家庭でも電力の自由化が認められるようになりました。電力会社の反発で庶民の生活が犠牲になり、自由化の直接的なきっかけが東日本大震災というなんとも情けない状況ですが、とにもかくにも大きな一歩であることに違いはありません。
現在、昭和シェル、エネオスなどのガソリン供給会社、SoftBankやauといった通信大手、東京ガス、大阪ガスといった都市ガスなどが参入しています。それぞれ、各分野の特性をいかした割引きシステムや不可価値を除いても、従来の従量電灯プランよりも安く設定されているのが特徴です。
しかし、オール電化を導入しているご家庭では注意が必要です。それは新電力会社にはオール電化向けのプランが無く、夜間に毎日稼働するエコキュートを利用している限り東京電力よりも安い料金にはならないからです。
2016年6月現在ですと、九州のナンワエナジーという新電力会社のみが唯一割安となっていますが、これは現在稼働している原子力発電所が河内原発だけという理由からです。したがって、オール電化を導入している他の地域のご家庭では、東京電力のスマートライフプラン、もしくは夜トクプランのままでいるのが最適だと思われます。
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まとめ
いかがでしたか? オール電化で電気料金を安くするポイントについて調べてみました。オール電化は選択の幅が狭くなるという両刃の剣的な側面もあるのですが、それでも安全かつクリーンといったメリットは揺らぎません。原発が稼働していた時の電化上手プランのような爆安プランがなくなったかわりに使いやすいスマートライフプランが導入されていますから賢く使ってストレスのない節約ライフを送っていけたらいいですね。
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